【ジャマイカ旅行記12】 三年連続こんな美人さんを生み出したお母さんは偉い
式が終わると近くのレストランでパーティが始まった。
総人数30人と言ったところであろうか。 新郎新婦の家族・親戚・友人が一同に集まった。
配置されたテーブルは日本の披露宴のように親族席と友人席が分けられているわけでもなく、それぞれが自由気ままに座っている。
もしも分けられていたとすれば僕は「誰だかよくわからない人」カテゴリに座ったはずであるが・・・(笑)
スーザンの従姉妹でNerin(ネリン)という女性の隣だった。僕が日本から来たのだと話すと、下を向き、上を向き、しばらく何か思い出そうともがいていた。考えたこんだ末に、 「ム・シ・ア・ツ・イ・デ・ス・ネ」と話しかけてきた。
おおっ、日本語を知っている!しかも「蒸暑い」だって。
聞いてみると、日本に小学校の先生として3年間住んでいたということだ。 年齢も僕と同じということもあり、とても話しやすく感じのいい人だ。
ワールドカップの日本VSオーストラリア戦で、日本に賭けていたのに損したなんてことに加え、恋愛や仕事など結構まじめなことを熱心に語ってくれた。
ちなみに、ネリンには年齢が一つ下と二つ下の二人の妹がいて、三人ともかなりのベッピンさんだ。 三年連続こんな美人さんを生み出したお母さんは偉い、と思った。
チンチンチンチンチンチンチンチンチンチンチンチン! 突然みんながフォークでグラスを叩き始める。
カナダでは披露宴でこのようにグラスを叩くと、新郎新婦はすぐにキスをしなければならないのだそうだ。
僕も面白がって何度もグラスを叩いた。またしても、熱いキスが始まる。。
友人のスピーチ→乾杯! 親戚のスピーチ→乾杯! とりあえず誰でもスピーチ→乾杯! という流れがしばらく続く。
ジャマイカ人もカナダ人もしゃべり好きだ。 みんなスピーチが上手いなーと感心して聞いていた。
一人ひとりがそれぞれのストーリーを語り、感動あるいは笑いのある”落ち”を用意している。
僕も、万が一、突然指名された場合に備えて、
頭の中でなんとなくスピーチ用の文章を作っていたのだが、最終的には杞憂だった。
注文した食事もシャンパンも美味しく心地よい時間が過ぎていった。
ケーキにナイフが入れられたあと、新郎新婦から締めのスピーチがあった。 スピーチの中で、新郎が、わざわざ日本から来てくれてありがとう!と僕に言ってくれたのがやたらうれしかった。
みんな酔いもまわり、宴はもう少し続くようであったが、タクシーのウィルソンと約束した時間をとっくに過ぎていることに気付く。 (8時の約束だったが、9時半をまわっている・・)
周りのみんなは、ジャマイカ人は時間をあまり気にしないよ! なんて言っていたけれど、約束を破るのはとても心苦しく、まだまだ、その場にいたかったけれど、ウィルソンとの待ち合わせ場所へ向かうことにした。
別れ際、みんなにさよならの挨拶をした。 スーザンのお母さんに「アーユーハガー?」と聞かれ、何も分からずYESといったら、思いっきりハグされた。 とてもふくよかな人だったので、埋まってしまいそうだった。
ネリンは最後に「オツカレサマデシタ」と言ってくれた。 今日初めてて会った人たち。そして同時に、今後二度と会わないであろう人たち。いろいろ考えているうちにとても残念なような、ちょっと切ないような気持ちになった。