【ジャマイカ旅行記14】この国では誰もがマリファナを吸っているのだろうか?

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ドライバーのピーターは30代前半くらいだろうか。

ホテルのスタッフが紹介したルートタクシーとはいえ、普段何をしているかわからない男ということもあり、恐怖心があった。

R&Bやヒップホップがガンガン鳴り響く車内では僕とピーターの会話はほとんどない。

車の運転はというと、若いってこともあるのだろうが、オーチョリオスへ行った時のウィルソンよりも荒い運転だった(汗) 道路の真ん中で新聞やポップコーンを売る少年や、併走して走るパトカーの窓越しに何か話しかけてくる警察官に引きつった笑顔を振りまきながらタクシーの旅は続いていった。Do you smoke? ピーターが突然尋ねてきた。この男もマリファナを売っているのか・・・。

やれやれ。

僕が思う以上にこの国では誰もがマリファナを吸っているのだろうか?

特別価格にしてやるよ!というようなことを言ってきたが興味がないと言って断った。

しばらく進むと今度は、もう一人この車に乗せたいのだが、大丈夫か?と聞いてきた。

安いルートタクシーは、そういうものだと聞いていたから「いいよ」と言うしかなかった。

ギャングの親分が乗ってこないことだけを祈りつつ・・・ 車が止まり、乗り込んできたのは若い女の子だった(結構美人だ。)

恐らくピーターの彼女だろうと推測できた。とても歌がうまく、車内の音楽に合わせて熱唱していた。

ピーターは、かなりの強面で無愛想。

僕らには気を使ったり笑顔を見せることがなかったが、この彼女に対しては特別のようだった。彼女に夢中なことが一目でわかった。

彼女の顔を見つめて話しかけたり、彼女が「この音楽嫌い!」という度にカセットテープを変えたりしていた。

かといってスピードを落とすわけでもなかったので、僕からすれば、危ない!っと思う場面も多々あった。

「運転中に助手席の彼女の顔を2秒以上見つめてはいけない」 という契約を結んでいるわけでもないので、文句を言うわけにもいかず、黙って身を任せるしかない。

彼の仕事は僕らをネグリルまで届け、そして戻ってくる、それだけ。

結果が出ればそのプロセスはどうでもいい。仕事とは基本的にはそんなものなのかもしれない。