【ジャマイカ旅行記18】手紙、プロポーズの言葉、妻へのメッセージ
ジャマイカ滞在の最終日。
といっても、飛行機の出発が12時だったので、
何か出来るというわけでもない。
ゆっくり朝食を食べ、ホテルの周りの面白い形の木を写真におさめた。
そして、少しだけビーチでゆっくりした。
馴染んだ椅子に寝転んでいるとモンテゴベイ空港からアメリカの方向へ旅客機がゆっくりと発つのが見えた。
帰路はマイアミに一泊してそのまま日本へ戻る。
肌の色が黒くなり髭が伸びたこと以外、自分が変わったことは今は認識できないけれど、僕の頭の中に、この国の何かが付着したことは確かなことだと思った。
モンテゴベイ空港を出発して、どんどんジャマイカの大地が小さくなる。
しばらくして豆ほどの大きさになったとき、良いことも悪いことも含め、多くの事を経験させてくれたジャマイカにありがとう!と叫びたい気分になった。
ちょっとカッコつけてジャマイカに手紙を書こう。人に送る手紙ではなくジャマイカに対する手紙だ。
—————ジャマイカへの手紙———————
ジャマイカへ
やっとたどり着いた場所。
ジャマイカに初めて触れた時、
僕の中の何かが突き動かされたのを覚えています。
マイペースな僕も、
不思議な魅力でいっぱいのジャマイカを目にしたとたんに、呼吸のリズムが速くなったり、遅くなったりするのです。
いつまでもベットから抜け出したくない。
そんな土曜日の午前中の布団のような引力で
いつも僕を引き寄せています。
葛藤と苦悩。
のりこえて行かなければならないこと、人生には数多くあるだと思います。
ジャマイカが力強く前へ前へ進もうとする姿を見て僕も頑張ろうと思うのです。
日本の山野でよく見かける
「リンドウ(別名:耐寒性宿根草)」
冬に地上部だけが枯死して休眠し、春に再び生長する花です。
ジャマイカの暗い過去を知った時、僕の心にこの花がふと浮かびました。
きっと僕が想像できない辛い冬のような出来事があったんだろうと思います。
枯死していた時もあったかもしれません。しかし、今ではちゃんと復活して、再び大きくなりはじめています。
そして同時に春の日差しに似た幸せなエネルギーを僕も含め多くの人に分け与えているのです。
およそ二日おきにやってくるスコールのような
僕の心を乱す事件が起ころうとも、大好きだと言える、それがジャマイカです。
きっとジャマイカに関わる一つ一つのことが、これから、僕の心の中に沈殿していき、ある種の形となるのだと思います。
カリブの海を見ながらジャマイカに巡り合えたことについて思った。
絵の才能があるならば、この喜びをキャンパスに描きたい。
歌の才能があるならば、この興奮を声に出して叫びたい。
詩の才能があるならば、この感動をけっして消えない言葉に残したい。
手にした白い砂を握り締めることしか出来ない僕だけれど、ジャマイカの中にいる僕は幸せ者なんだと心に刻みたい。
こんな心地よさが永遠に続いたらいいな。
心の底から強く強くそう思います。
I LOVE!ジャマイカ!!!
——————–おしまい———————-